子供が五月雨登校の場合、そこには大きなチャンスがあります。
(ただし、大きなリスクもあります)
「五月雨」とは、断続的にいつまでもだらだらと続くことのたとえ。
五月雨登校とは、登校が“断続的”な状態のことです。学校に行ったり行かなかったり……を繰り返すなら五月雨登校に当てはまると判断していいでしょう。
例えば、週に1~2日くらいは休むけれどもそれ以外の日は登校するようなケースは五月雨登校です。完全に学校に行けなくなっているケースは五月雨登校に当てはまりませんし、自分の部屋に引きこもって全く出てこなくなったようなケースも五月雨登校には当てはまりません。あなたのお子さんは、どうでしょうか?
もしも、お子さんの状態が五月雨登校に当てはまるなら、そこには大きなチャンスがあります。
ただし、それと同時に大きなリスクもありますので、大きなリスクに関してから説明します。
五月雨登校の大きなリスクは、子供が無理をして登校していて、その無理が蓄積され、いつかはその無理の蓄積が爆発して完全不登校・家庭内暴力・家庭崩壊などに向かう危険性があることです。
ポイントは“無理”をしている点。子供が無理していないかどうか、親御さんをはじめとするまわりの大人たちが気をつけて観察していればいいのですが、その点が抜け落ちていると非常に危険です。
無理が少しずつ蓄積していき、ある時点で爆発すると、その後の改善は容易ではありません。完全不登校になるケースはまだ良いほうで、家庭内暴力や家庭崩壊に至るケースもあります。そのような危機を避けるために、五月雨登校の時点で子供に無理させていないかに気をつけて慎重にサポートする必要があります。(具体的な対応のしかたは後述)
五月雨登校には大きなチャンスもある!
ありがたいことに、五月雨登校はリスクばかりではありません。五月雨登校には大きなチャンスもあります。
その大きなチャンスはシンプル。登校できるパワーがあるので、そのパワーを活性化させることができればそのまま継続的に登校できるようになる可能性がある点です。
完全不登校になってしまうと「学校に行かない状態」に慣れてしまい、そこから抜け出すのがなかなか難しくなりますが、五月雨登校の時点なら「学校に行かない状態」に慣れきっていません。わずかでも実際に登校できているのですから、その登校のパワーを“うまく”活かすことができれば継続登校に向かいます。
ここまでお読みいただければわかるとおり、巨大なリスクと巨大なチャンスが同時発生しているのが五月雨登校の特徴です。そうした特殊な状況であることを理解すると「不登校対応と五月雨登校対応の違い」も理解しやすく、対応で失敗しないでしょう。
具体的な対応のしかたは?
ここからは、具体的な対応のしかたについてご説明します。
どのようにすればリスクが小さくなり、大きなチャンスを活かし、五月雨登校を克服できるのか? その点についてお伝えします。
ポイントは「吐き出し」と「特技」です。
まず、リスクを小さくするために、子供が無理を蓄積しないようにサポートしていきましょう。そのポイントは「吐き出し」です。
子供が「無理する気持ち」を心にためこまないように親やまわりの人達が「本音」を聴いてあげて、吐き出させてあげる。
子供が「からだの疲れ」を体にためこまないように十分な睡眠がとれるようにしてあげる。(=疲れを吐き出させてあげる)
こうして吐き出させてあげて、子供が無理を蓄積しないように導いてあげると、無理の蓄積による爆発で完全不登校・家庭内暴力・家庭崩壊などに至るリスクはなくなっていきます。
そうして「吐き出し」でリスクを小さくした上で、子供が得意なこと(特技)を伸ばせるように「自発的な体験を邪魔しないこと」を心がけましょう。親がバカバカしいと感じることを子供がしようとしていても邪魔しない、それができればバッチリです。
このように親が「吐き出し」と「特技」のキーワードを意識してサポートすれば、子供は無理をためこまず、自発的な体験(特技の発揮)でパワーがあふれてきます。その力で五月雨登校を克服していきます。
上記のサポートだけでも十分なのですが、子供の五月雨登校克服をさらに確実なものにしたいなら、五月雨登校のチャンス(登校できる力を活性化させることで継続的に登校できる可能性)を活かす必要があります。
その方法もシンプルです。
親が“余計なこと”を言わないでください。
大事なところなので、もう一度言います。
親が“余計なこと”を言わないでください。
子供が五月雨登校の状態だと、親は余計なことを言いたくなります。
登校できた日には「よく頑張ったね!」などと言い、登校できていない日は沈んだ表情で「明日は大丈夫そう?」などと言う……
そういう親御さんが大半です。
「え!?どこが余計なの? そういうことを言うのが普通じゃないの? むしろ『頑張ったね』とか言ったほうがいいんじゃないの?」
そんなふうに思う親御さんもいるかもしれませんが、そういう親御さんは慎重に考えたほうがいいでしょう。
もちろん、「よく頑張ったね!」と声をかけられて嬉しくなる子供もいるかもしれません。「明日は大丈夫そう?」と声をかけてもらうことで学校に行きやすくなる子供もいるかもしれません。
ただ、「私自身の不登校経験」と「長年の不登校支援で見てきた多数の事例」を重ね合わせて言えることは、そういった言葉が子供へのプレッシャーになり逆効果を生じさせるケースが多いということです。
親が良かれと思って言った一言が“余計なこと”になり、それによって子供がパワーダウンしてしまうケースが多いのです。
元不登校、木村優一の経験談
実際、私も過去に五月雨登校になったことがあったのですが、学校に行ったとき、親から「よく頑張ったね!」と言われるとなんとも言えない気持ちになりました。
「学校に行けただけで『よく頑張ったね!』って言われる自分ってなんなんだろう……。なんだか情けない……。なんかバカにされたような気分だな……」
「結局、親は学校に行って欲しいだけなんだよな。学校に行けばそれでいいんだよな。なんだよ、親の思いどおりになればそれでいいのかよ」
「学校に行けば頑張ってる、学校に行けなければ頑張ってない、そういうことだろ? 学校に行けない日でも頑張ってるんだけどな……。この人(親)にはわからないよな、こういう気持ち……」
こんな気持ちです。
(あえて言語化してみましたが、実際にはこれほど明確な言葉になっていません。当時の私は自分自身の気持ちを明確化できていなかったので、“なんとなくムカつく”といった気持ちでした)
「明日は大丈夫そう?」などと言われる場合も同様です。「結局そこしか気にしていないのかよ」と思います。
ですから、親が“余計なこと”を言えば言うほど子供はパワーダウンし、せっかく登校できるパワーがあるのにそのパワーがだんだんと失われ、やがて完全な不登校になってしまうのです。
五月雨登校に含まれる大きなチャンス(登校できる力を活性化させることで継続的に登校できる可能性)を活かしたいなら、“余計なこと”を言わないようにしましょう。
子供は登校した日も登校しなかった日も同じくらい頑張っていますし、明日登校するかどうかなんて本人が一番考えていて、行くときは行きますし、行かないときは行きません。そこに親の余計な一言が加わると子供の気持ちを歪ませ、それが五月雨登校を悪化に向かわせていることに気づきましょう。
五月雨登校を克服するために親ができることはシンプルです。でも、このシンプルなことを正しく継続することは99%以上の親御さんができません。
「シンプルかつ簡単なことだけど、継続的に実行することは驚くほど難しい」
と考えるくらいの意識で取り組んでいただけたらと思います。
執筆者:シア・プロジェクト代表 木村優一
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